参院選2合区案巡り与野党協議 平行線に

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参議院の選挙制度改革を巡って、与野党5党の参議院幹事長が会談し、自民党が、隣接する2つの選挙区を1つにする、いわゆる「合区」を2か所で行うなどとした改革案を説明して協力を求めたのに対し、民主党公明党共産党は、「さらなる一票の格差是正が必要で、不十分だ」と主張して、協議は平行線に終わりました。
参議院の選挙制度改革を巡って、自民党と、維新の党など野党4会派は9日、いわゆる合区を2か所で行うなどして、選挙区の定数を「10増10減」し、一票の格差を最大で3倍程度とする改革案で合意し、必要な法律の改正案の成立を急ぐ方針\xA4 念戝廚靴泙靴拭\xA3
これを受けて、10日、与野党5党の参議院幹事長が国会内で会談し、この中で、自民党は、9日合意した改革案の内容を説明したうえで、「この案で一本化を図りたい」と述べ、協力を求めました。これに対し、民主党公明党共産党の3党は、「『1票の格差』を2倍以内に抑えなければ、違憲状態は解消できないが、この案は3倍近いものになっている。さらなる格差是正が必要で、不十分だ」などと主張して、協議は平行線に終わり、来週、改めて協議することになりました。

自民 ぎりぎりの案で最終決断

自民党の伊達参議院幹事長は記者団に対し、「できれば参議院として改革案を一本化して国会に提出したいが、自民党としては、きのうまとめた案がぎりぎりの案であり、最終決断だ。今後も、諦めないで、各党にお願いしていきたい」と述べました。

公明 自民が一本化の努力を

公明党の西田参議院幹事長は国会内で記者団に対し、「自民党はこれ以上、格差を縮めることは難しいとしているが、自民党が改革案を一本化するための努力をすべきだ。公明党としては、格差を2倍以内にすべきだと考えており、協議が平行線をたどるのであれば、党としてどこかで判断しなければならない。ただ、連立政権の運営にしこりを残さないことが前提だ」と述べました。

民主 違憲の案には乗れない

民主党の羽田参議院幹事長は、国会内で記者団に対し、「1票の格差が3倍を切れないようでは、違憲・無効の判断が出る可能性は高く、憲法違反になるようなものを出してよいのか。自民党などの案には、とても乗ることはできず、格差が2倍以内の案が成案になるべく、努力をしていきたい」と述べました。