首相 衆議院の選挙制度見直し急ぐ

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首相 衆議院の選挙制度見直し急ぐ

12月14日 15時19分

安倍総理大臣は、東京都内で行った講演と質疑で、最高裁判所がさきに、去年の衆議院選挙での一票の格差を「違憲状態」だったという判決を言い渡したことについて、衆議院の解散権は制約されないという認識を示す一方、選挙制度の見直しを急ぐ考えを示しました。
この中で安倍総理大臣は、最高裁判所が先に、去年の衆議院選挙での一票の格差を「違憲状態」だっだという判決を言い渡したことについて、「一般論として申し上げれば、こうした状況のもとでも解散は否定されるものではないと考えている。ただ、今、解散をするということは全く考えていない」と述べました。そのうえで、「最高裁判所の判決は、真摯(しんし)に受け止めている。各党が、最高裁判決を受けて選挙制度を変えていく責任があると思っており、われわれは選挙制度の是正について成案を得るよう責任を果たしていかなければならない」と述べ、衆議院の選挙制度の見直しを急ぐ考えを示しました。
また、安倍総理大臣は、消費税の軽減税率を巡り、自民・公明両党が、対象品目を「外食」を除いた「生鮮食品」と「加工食品」とすることなどで合意したことについて、「税こそは、まさに政治そのものであり、民意も十分にくみながら、あるいは耳を傾けながら協議した結果、最善の結果が出たと思っている」と述べました。
一方、安倍総理大臣は、日本を訪れる外国人旅行者について「次なる目標は年間3000万人の高みだ。観光立国を進めることは確実に地方創生につながっていく。そのためにも、地方と地方を新幹線をはじめとした交通網でしっかりつないでいく、まさに『地方創生回廊』を完備する必要がある」と述べました。
さらに安倍総理大臣は、NPT=核拡散防止条約に加盟していないインドとの間で、日本の原子力関連技術の輸出が可能となる原子力協定の締結で原則合意したことついて「協定は、インドが責任ある行動を取ることを確保するもので、万が一インドが核実験を行うようなことがあれば、日本からの協力は停止する」と述べました。