軽減税率導入へ議論再開 品目の扱い焦点に

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軽減税率導入へ議論再開 品目の扱い焦点に

10月16日 4時28分

消費税の軽減税率を巡って、自民党は16日、新しい体制で税制調査会の幹部会合を開いて議論を再開することにしており、公明党との間に意見の隔たりがある税率を軽減する品目の扱いなどが焦点となりそうです。
軽減税率を巡って、安倍総理大臣は、自民党税制調査会の会長に就任した宮沢前経済産業大臣に対し、再来年4月に消費税率を10%に引き上げるのと同時に導入することを目指し、公明党と調整を急ぐよう指示しました。これを受けて、自民党税制調査会は、16日、新しい体制で初めての幹部会合を開いて議論を再開することにしています。そして、できるだけ早く公明党との協議を始めて、年末までに結論を得たうえで、来年の通常国会に導入に必要な法案の提出を目指す方針です。
ただ、税率を軽減する品目について、公明党は「酒類を除く飲食料品」など、幅広くすべきだと主張しているのに対し、自民党は、消費税率の引き上げは社会保障の充実のためで、対象を拡大すれば財源が確保できなくなるおそれがあるとして絞り込みたい考えで、今後の協議の焦点となりそうです。
また、日本商工会議所の三村会頭が、複数の税率を区分けして経理する事務負担は重いなどとして、消費税率の引き上げと同時の導入に否定的な考えを示すなど、事業者側からは懸念が出ています。
こうした状況に公明党の山口代表は16日夜、訪問先の中国で、「税率や税額を記載した請求書『インボイス』の導入が望ましいが、事業者が受け入れやすい簡素な方式を目指すことも最初の段階ではいいことだ」と述べるなど、経理の負担をどのように軽減させるかも課題となりそうです。