がら空きの咲洲庁舎、見えぬ打開策 大阪府知事選争点に

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 11月の大阪府知事選で争点となりそうな府の「咲洲(さきしま)庁舎」ビルの問題が16日、府議会で議論になった。テナントが激減し、展望台の運営業者の撤退も危ぶまれる。打開策は乏しく、咲洲移転を主導した大阪維新の会の急所になりかねない。

 「咲洲ビルも約半分が空いたままの状態。デメリットを直視し、現実的な対応策を考えるときだ」。16日の総務常任委員会公明党の林啓二府議が言及した。

 ビルは55階建ての旧大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)。橋下徹大阪市長大阪維新代表)が知事時代に府が購入し、都心部の「大手前庁舎」からの移転を主導した。耐震性が不安視され、庁舎が二つに分かれる非効率性を指摘する声も根強い。林氏は空室率が4割になるビルの有効活用と大手前庁舎への集約を求めた。