今の国会の最大の焦点となっている
集団的自衛権の行使を可能にすることなどを盛り込んだ安全保障関連法案は、
参議院の特別委員会で採決が行われ、自民・公明両党と次世代の党などの賛成多数で可決されました。
与党側は法案を17日
参議院本会議に緊急上程して速やかに可決・成立させたい考えですが、
民主党などは成立阻止に向けてあらゆる手段で対抗する考えで、
与野党の攻防は一層、緊迫する見通しです。
安全保障関連法案を審議している
参議院の特別委員会は、鴻池委員長が職権で決めた午前8時50分からの理事会を、通常の理事会室ではなく委員会室で行おうとしたことに野党が強く反発しました。そして、鴻池委員長が委員会の開会を宣言すると、野党が鴻池委員長に対する不信任動議を提出しました。
これを受けて、午後1時から開かれた委員会で動議の採決が行われた結果、自民・公明両党などの反対多数で否決されました。このあと、質疑の打ち切りを求める動議が出され、自民・公明両党などの賛成多数で、質疑の打ち切りが決まりました。
そして、
民主党などが抗議するなか法案の採決が行われ、自民・公明両党と、次世代の党、日本を元気にする会、
新党改革の賛成多数で可決されました。また、自民・公明両党と、次世代の党など野党3党の合意に基づいて、
集団的自衛権の行使が可能となる「存立危機事態」では、日本が武力攻撃を受けるおそれがある時などを除いて、
自衛隊を派遣する際に例外なく国会の事前承認を求めるなどとした付帯決議が可決されました。
与党側は、法案を17日
参議院本会議に緊急上程して速やかに可決・成立させたい考えですが、
民主党などは成立阻止に向けて、
衆議院に安倍内閣に対する
不信任決議案を提出するなどあらゆる手段を講じて対抗するとしていて、
与野党の攻防は一層、緊迫する見通しです。