参院選挙制度改革 意見集約のめど立たず

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参議院の選挙制度改革を話し合う各会派の代表者らによる検討会が開かれ、自民党が「都道府県単位の選挙区を極力維持する」などとした党の考え方を説明したのに対し、ほかの会派からは「抜本改革ではない」などと批判が出されました。意見集約のめどは立っておらず、検討会で改革案を取りまとめるのは困難ではないかという見方も出ています。
参議院の各会派は、最高裁判所が5年前の選挙とおととしの選挙のいずれも1票の格差違憲状態としたのを受けて、選挙制度改革の議論を続けていますが、一致点は見いだせていません。
21日に開かれた各会派の代表者らによる検討会では、自民党の溝手参議院議員会長が「都道府県単位の選挙区を極力維持し、合憲となる案を目指す」という党の考え方を説明したうえで、「選挙区の定員を6増6減する案を中心に考えている」と述べました。
これに対し、ほかの会派からは「抜本改革に当たらず、具体的な案を示さない自民党の対応は不誠実だ」という批判が出されました。
また、公明党は、全国の選挙区を11のブロックに分ける党の主張にはこだわらず、自民党内などに支持する意見もある2つの県を1つの選挙区にする合区を容認する意向を伝え、自民党に再考を促しました。
これを受け、山崎参議院議長は、1票の格差を是正したうえで来年の参議院選挙を行いたいとして、自民・民主両党に対し、意見の取りまとめを急ぐよう重ねて求めました。
検討会では、来週、改めて議論することにしていますが、意見集約のめどは立っておらず、検討会としての改革案の取りまとめは困難ではないかという見方も出ています。