衆院議長に大島理森氏選出へ 町村氏は辞任願提出
町村信孝衆院議長(70)は20日、軽い脳梗塞(こうそく)を発症し、職務を続けるのが困難だとして、川端達夫副議長に議長の辞任願を提出した。自民党は町村氏の後任に、大島理森・衆院予算委員長(68)をあてることを決めた。21日の衆院本会議で選出される。
町村氏は今月14日に体調不良を訴えて検査入院し、16、17日の衆院本会議を欠席していた。町村氏は20日、国会内で記者会見し、「(医師から)当面の間は安静をとり、精密検査と治療が必要だとの話があった」と説明。「2年半前に脳梗塞を起こし、すっかり良くなっていたと過信し続けていたと強く反省している」と述べた。
新議長となる大島氏は衆院青森3区選出で当選11回。文相、農林水産相を歴任し、自民党大島派の会長を務める。党国会対策委員長が長く、公明党や野党との人脈もある。今国会は5月中旬から安全保障関連法案の審議に入るが、民主党など野党が強く反対しており、自民は国会が混乱することも想定。国会運営に精通した大島氏が適任だと判断した。
同氏は党本部で記者団に「国民に信頼される立法府のあるべき姿を、自分の頭の中で整理していかなければならない」と語った。