町村・衆院議長が辞任の意向 後任は大島氏で最終調整
町村信孝衆院議長(70)は20日、体調不良を理由に衆院議長を辞任する意向を固めた。同日午後に記者会見して発表する見通し。すでに自民党幹部にも意向を伝えており、後任の衆院議長について、自民党は大島理森・衆院予算委員長を軸に調整している。
町村氏の事務所によると、町村氏は体調不良を訴えて14日に検査のため入院。16、17日の衆院本会議を欠席していた。
野党時代の2012年、自民党総裁選に立候補し、安倍晋三首相らと争った際も、体調不良で入院し、実質的な選挙運動を取りやめていた経緯もあった。
町村氏は昨年12月の衆院選後の特別国会で衆院議長に選出された。
旧通商産業省出身で衆院当選12回。小泉内閣や第1次安倍改造内閣で外相、福田内閣で官房長官などを歴任した。安倍首相の出身派閥である旧町村派(現・細田派)の会長も務めていた。
後任に名前が挙がっている大島氏は、自民党国会対策委員長を務めるなど、国会運営に精通したベテラン。今後、国会では、安倍政権が重視する安全保障関連法案の審議が控えており、公明党や野党の一部に人脈を持つ大島氏の起用で国会を乗り切る狙いがあるとみられる。