西川農相辞任 与野党の反応

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西川農林水産大臣は、23日、安倍総理大臣と総理大臣官邸で会談して辞表を提出し、受理されました。与野党の反応です。

自民党の二階総務会長は国会内で記者団に対し、「農業問題が重要な時期に差しかかっているだけに、農林水産行政に精通した西川大臣の辞任は大変残念だ。しかし、本人の意思が固く、安倍総理大臣も決断したことなので、やむをえない。今回の問題を、自民党全体がみずからのこととして肝に銘じ、再びこのような問題が党内から発生することのないように、十分、心を引き締めていかなければならない」と述べました。
公明党の山口代表は国会内で記者団に対し、「安倍総理大臣から電話で『西川大臣の辞任の意思が固いので、辞表を受理し、後任に林前農林水産大臣を充てることを検討している』と話があり、私からは『引き続き安倍内閣を支えるので、頑張ってもらいたい』と伝えた」と述べました。
そのうえで、山口氏は「辞表を受理する結果となったことはやむをえず、大事な予算案を1日も早く成立させるための誠実な対応だ。政権の政策遂行のために、適材を配して政策遂行するという安倍総理大臣の基本姿勢をこれからも支えていきたい」と述べました。
民主党の岡田代表は福島市で記者団に対し、「辞任は非常に遅かったというのが実感で、もっと早く辞めるべきだったと思う。安倍総理大臣も、やじまで飛ばしてかばったので、責任は重い。しかも、何のために辞任したのかという説明すらなされていないので、これからしっかりと説明してもらわなければならない。辞めたから済む話ではないし、辞めたから任命責任が無くなるわけではない」と述べました。
維新の党の松野幹事長は国会内で記者団に対し、「これだけ国民から疑念を持たれているので、辞任したのはよかった。西川氏は、今後、いろいろな場面で説明責任を果たすべきだ。安倍総理大臣はきちんと調べてから大臣を任命すべきだった。任命責任についてもこれから議論になると思う」と述べました。
共産党の山下書記局長は国会内で記者団に対し、「西川大臣は、農林水産大臣の権限に関わる企業・団体から献金を受け取って、その見返りとも取れる発言をしていて、辞任は当然だ。同時に、辞めて済む問題ではなく、徹底した解明を求めたい。安倍総理大臣は、こうした問題を繰り返していた西川大臣を任命した責任があり、重大な任命責任が問われる」と述べました。
次世代の党の松沢幹事長はNHKの取材に対し、「みずからの職務に関連する会社から献金を受け取ることは、利益誘導の疑念が持たれるものであり、返せばよいというものではない。法律に触れるかどうかというより、政治家の倫理観の問題であり、大臣の辞任は当然のことだ」と述べました。
社民党の吉田党首はNHKの取材に対し、「辞任は当然だ。疑惑が多く取りざたされていて、違法とは言えないまでも脱法的な献金があり、TPP=環太平洋パートナーシップ協定や農協改革などの問題が山積しているので、重責を担うことができないと判断したのだろう。西川氏には説明責任があり、国会できちんと説明すべきだ。安倍総理大臣の任命責任も免れられず、追及していく」と述べました。
生活の党と山本太郎となかまたちの玉城幹事長はNHKの取材に対し、「辞任すればよいという問題ではなく、このような幕引きのはかり方は、国民には受け入れられない。西川大臣本人の説明責任が引き続き求められるとともに、安倍総理大臣の任命責任が問われることになる」と述べました。
日本を元気にする会の松田代表はNHKの取材に対し、「辞任は当たり前だ。農協改革やTPP交渉など、多くの問題をクリアしなければならないなか、関係団体から献金を受けたことは大変重い。相次ぐ大臣の辞任は、自民党のおごりのあらわれであり、安倍総理大臣はしっかりチェックをしてから任命すべきだった。西川氏の説明は不十分であり、国民に対する責任を果たしてほしい」と述べました。