カジノ法案 今国会での成立不透明

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国内でのカジノ解禁に向けた法案を巡り、超党派議員連盟が日本人の利用に一定の条件を付ける修正案をまとめましたが、公明党民主党などには解禁に慎重な意見が根強くあり、法案が今の国会で成立するかどうかは不透明な情勢です。

国内でのカジノ解禁に向けた法案を取りまとめた超党派議員連盟は16日、ギャンブル依存症対策や青少年の健全育成などの観点から、日本人の利用に一定の条件を付けるとした法案の修正案をまとめました。
この条件の内容について、議員連盟は入場者の年齢制限や入場料の徴収などを想定していて、政府が法律の施行後1年をめどに必要な法制上の措置を講じることになっています。
修正案がまとまったのを受けて自民党などは、「カジノ解禁は観光や経済の活性化に役立ち、地方財政の好転にも貢献する」として、各党に働きかけて今の国会での成立を目指す考えで、大阪市の橋下市長は16日、「修正案が成立すれば大阪の都市戦略が動き始める」と述べ、期待を示しました。
一方、公明党は法案の取り扱いを巡り、16日から本格的に党内論議を始めましたが、ギャンブル依存症の増加などを懸念する意見が相次ぎました。
また、民主党などにも青少年の健全育成や治安維持などの観点から、カジノ解禁に慎重な意見が根強くあります。
こうした状況を踏まえ、法案を所管する衆議院内閣委員会は政府が提出したほかの法案の審議を優先させる方向で調整していて、カジノ解禁に向けた法案が今の国会で成立するかどうかは不透明な情勢です。