「集自権容認急げ」自民相次ぐ

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自民党集団的自衛権などを議論する組織の会合が開かれ、出席者から、中国による領空・領海侵犯などが相次いでおり、抑止力の強化が必要だなどとして、集団的自衛権の行使容認を急ぐべきだという意見が相次ぎました。

会合で、自民党の石破幹事長は、集団的自衛権などを巡る与党協議について、「自民党は、これまで10数年、この議論をしてきたが、公明党は、あまり議論したことがなく、認識をそろえるまでに少し時間がかかるので、工夫して進めていきたい。国民世論に理解してもらうことも必要だ」と述べ、丁寧に議論を進める考えを示しました。
この後、元内閣官房副長官補の柳澤協二氏が講演し、「集団的自衛権の行使容認で抑止力が強化されると言うが、日本が集団的自衛権を使えるようになれば、相手には攻撃する動機も生まれる。さらに、与党協議で政府が示した事例は、大概は個別的自衛権でやろうと思えばできるものだ」と述べ、行使容認に慎重な考えを示しました。
これに対して、出席者からは「不安を感じている有権者もいるが、中国による領空や領海の侵犯が、相次いでいるのが現実であり、分かりやすく集団的自衛権の必要性を説明してほしい」、「アメリカ軍の駐留や核による抑止力があるから、中国は攻めて来ないのであり、個別的自衛権で安全が守られるというのはバラ色の空想だ」などと、集団的自衛権の行使容認を急ぐべきだという意見が相次ぎました。