夫婦別姓 国会での議論は不透明な情勢

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夫婦別姓 国会での議論は不透明な情勢

12月19日 4時31分

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いわゆる「選択的夫婦別姓制度」を巡り、民主党などは、制度を導入するための民法の改正案を来年の通常国会に再び提出する方針ですが、自民党内では、「家族の絆が薄れるおそれがある」という意見が根強く、国会で議論が深まるかどうか不透明な情勢です。
夫婦別姓を認めない民法の規定について、最高裁判所は今月16日の判決で、憲法に違反しないとする初めての判断を示す一方、「制度の在り方は国会で論じられ、判断されるべきだ」と指摘しました。
これに関連して、民主党は、共産党社民党などとともに、多様な生き方や女性の社会進出を後押ししようと、希望すれば夫婦が別々の姓を名乗ることができる「選択的夫婦別姓制度」を導入するための民法の改正案を、ことしの通常国会に提出したものの、法案は審議入りせず、廃案となりました。
民主党などは来年の通常国会に再び提出する方針で、国会審議を通じて制度の必要性を訴えたい考えです。
また、公明党も、制度の導入も含めて国会で議論すべきだとしています。
これに対し自民党は、「選択的夫婦別姓制度」について、「安倍政権が『一億総活躍社会の実現』を掲げ、女性の社会進出に取り組んでおり、前向きに検討すべきだ」という声もあるものの、「別姓では家族の絆が薄れるおそれがある」という意見が根強くあります。
さらに、自民党は、野党時代の2回の国政選挙で掲げた政策集に夫婦別姓反対を盛り込んでいることも踏まえ、党幹部の1人は「当面は、旧姓の通称使用の拡大を検討するしかない」と述べていて、国会で「選択的夫婦別姓制度」の議論が深まるかどうかは不透明な情勢です。