参院選「10増10減」 各党準備加速へ

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参院選「10増10減」 各党準備加速へ

7月29日 4時30分

参議院選挙の1票の格差を是正するための改正公職選挙法が成立し、来年夏の参議院選挙から適用されることになりました。各党は、選挙区の定数の増減に合わせて選挙戦略を練っており、候補者調整など準備を加速させる方針です。
参議院選挙の1票の格差を是正するため、いわゆる合区を鳥取県島根県徳島県高知県の2か所で行うなどして、選挙区の定数を「10増10減」する改正公職選挙法は、28日の衆議院本会議で可決され、成立しました。選挙区の新しい定数は来年夏の参議院選挙から適用されることになっていて、各党は、定数の増減に合わせて選挙戦略を練っています。
このうち自民党は、合区や定数の削減で、改選議席が1のいわゆる「1人区」が1つ増えて32選挙区となり、その勝敗が選挙全体の結果を左右するとして、接戦が予想される10程度の選挙区で確実に議席を確保するため重点的に活動を進めていく方針です。
民主党は、定数が削減されて「2人区」から「1人区」になる新潟、宮城、長野の3選挙区で議席の維持に全力を挙げるとともに、定数が増える東京や愛知、北海道では複数の候補者を擁立して2議席の獲得を目指す方針です。
公明党は、定数が増える選挙区で新たに議席を確保したい考えで、愛知で候補者の擁立を目指しているほか、兵庫や福岡でも擁立できないか自民党とも調整を進めることにしています。
維新の党は、都市部で定数が増えることは有利だと分析していて、定数が多い東京などの選挙区で議席の獲得を目指したいとしています。
共産党も、改選議席が3以上となる選挙区を重点に取り組みを進め、前回、2年前に続いて選挙区での議席獲得を目指す方針です。
さらに、次世代の党、社民党、生活の党と山本太郎となかまたち、日本を元気にする会、新党改革も、およそ1年後に迫った選挙に向けて候補者調整など準備を加速させる方針です。