号泣県議を選出した選挙区に10人立候補 兵庫・西宮

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 政務活動費をめぐる不正で、問題の震源地になった兵庫県議会。辞職した野々村竜太郎氏(48)を4年前に選出した西宮市選挙区(定数7)の県議選には、現職6、元職1、新顔3の10人が立候補を届け出た。

 公認、推薦をあわせ現有議席の維持をめざす自民、民主、維新、公明、共産の各党。これに対し、政活費の見直しを訴え、結成された政治団体「無所属チーム議会改革」(議改)が新顔2人を擁立した。ほかに無所属の元職も立候補した。

 「県議会で本質的な改革はなされていない」。議改新顔の男性は3日朝、野々村氏の地元、阪神武庫川団地前駅で第一声をあげた。陣営は「号泣県議会を改革します」と記した政策ビラを準備。政活費の3割削減、領収書のインターネット公開を訴えた。

 ただ、西宮市で「政治とカネ」の論戦は低調だ。西宮青年会議所が3月に開いた立候補予定者の公開討論会。参加9人のうち、この問題に触れたのは議改2人のほか、維新現職が「政治家の身を切る改革が必要」と主張したぐらいだった。

 自民現職の一人はこの日の出陣式で「あくまで、いま暮らすまちの予算をどういう風に使うか、ということが本来の争点だ」と話し、待機児童の解消などに取り組むと訴えた。