沖縄県知事選告示 4人が立候補

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任期満了に伴う沖縄県知事選挙が30日に告示され、現職と新人の合わせて4人が立候補しました。アメリカ軍普天間基地の移設計画の賛否を最大の争点に、基地負担の軽減の進め方や、経済振興の在り方などを含め論戦が行われる見通しです。

任期満了に伴う沖縄県知事選挙に立候補したのは、届け出順に、いずれも無所属で、▽新人の元郵政民営化担当大臣、下地幹郎氏(53)。
▽新人の元民主党参議院議員喜納昌吉氏(66)。
▽新人の前那覇市長、翁長雄志氏(64)。
▽3期目を目指す現職で自民党が推薦する、仲井真弘多氏(75)の4人です。
届け出を済ませた各候補は、それぞれ主張を訴えました。
下地候補は、「今の政治の混乱から抜け出して、県民投票で辺野古の問題を終わらせ、新たな課題に向かっていかなければならない。これからを担う子どもたちのために教育費の無料化を実施して、安心した教育の体制を作る。
沖縄の経済が抱える閉塞感を変えるため、今の政治をダイナミックに変えていく」と訴えました。
喜納候補は、「沖縄県民が願う、辺野古の基地の問題についての埋め立ての取り消しを断言する。
もし知事になってそれができなければ辞任する。
辺野古の問題は沖縄だけの問題ではない。
今、地球上は戦争だらけで世界はこの沖縄から希望の光を待っている。
私は沖縄の心を運んで世界に平和の花を咲かせる」と訴えました。翁長候補は、「普天間基地の県内移設には反対だ。
辺野古に基地が建設されれば、平和という面だけでなく、観光面を考えても沖縄にとって大きな経済的な損失となる。
ありとあらゆる手段を尽くして、辺野古の基地建設を許さず、普天間基地の国外、県外移設を主張していきたい。
この選挙が大きな分岐点になる」と訴えました。
仲井真候補は、「普天間基地の移設問題を解決する、これが最優先の課題だ。
世界一危険とも言われる基地を移設し終わらせないと、周辺の人々は、枕を高くして眠れない。
5年以内の運用停止を実現する。苦渋の選択だが、辺野古地域の大多数の人は賛成しており、普天間の解決最優先でもう一回仕事をさせてほしい」と訴えました。
今回の沖縄県知事選挙では、自民党が、仲井真氏を推薦しています。共産党、生活の党、社民党地域政党沖縄社会大衆党が、翁長氏を支援しています。
また、地域政党の「そうぞう」は、代表を務めていた下地氏を実質的に支援しています。
一方、民主党公明党は、特定の候補を支援せず、自主投票とすることを決めています。
選挙戦では、アメリカ軍普天間基地の移設計画の賛否が最大の争点で、▽名護市辺野古への移設を容認し、埋め立てを承認した仲井真氏が、基地の5年以内の運用停止の実現を訴えているのに対し、▽翁長氏は計画に反対し、基地の国外や県外への移設を、▽喜納氏は埋め立て承認の取り消しを主張しています。
また、▽下地氏は移設の賛否を問う県民投票の実施を訴えています。政府は、今回の選挙結果にかかわらず、普天間基地名護市辺野古への移設を進める方針ですが、選挙の結果によっては、移設計画のスケジュールに影響が出ることも予想されます。
選挙戦では、基地負担の軽減の進め方や、経済振興の在り方などを含め論戦が行われる見通しです。投票は、一部の地域を除いて来月16日に行われ、即日開票されます。