石破氏の処遇駆引き続く 太田氏は留任か

参照元 石破氏の処遇駆引き続く 太田氏は留任か

来月の内閣改造自民党の役員人事を巡り、自民党の石破幹事長が25日に続投を希望すると明言したのに対し、安倍総理大臣は安全保障法制の担当大臣への就任を打診する構えで、石破氏の処遇を巡る駆け引きが続いています。
一方、公明党の山口代表は、太田国土交通大臣の留任が望ましいという考えを安倍総理大臣に伝える方針で、太田大臣が留任する見通しとなっています。

内閣改造自民党の役員人事を巡って、石破幹事長は25日、記者団に対し、安倍総理大臣から安全保障法制の担当大臣の就任を打診されても辞退する意向を明らかにするとともに、「今後、各地の県知事選挙に勝てるようにすることは、私としてはやりたいことだ」と述べ、幹事長の続投を希望する考えを示しました。
石破氏に近い議員からは、仮に幹事長続投の希望が受け入れられない場合には、役職に就かず、石破氏を中心とした勉強会への参加を党内に広く呼びかけ、定期的に開催するなど、来年の自民党の総裁選挙をにらんだ動きを本格化させるべきだという声も出ています。一方、党内からは「幹事長として、安倍総理大臣を支える立場にいながら、考え方の違いを強調するのは問題だ」という批判や、「人事を巡るみずからの意向を、安倍総理大臣に直接伝える前に公言するのは軽率だ」といった指摘が出ています。
こうしたなか、安倍総理大臣は、集団的自衛権の行使を含む安全保障法制の担当大臣について、安全保障政策に精通した石破氏を起用したいという考えを変えておらず、今週にも石破氏に対して担当大臣への就任を打診する構えで、石破氏の処遇を巡る駆け引きが続いています。
一方、公明党内では、広島市の土砂災害への対応なども考慮して、太田国土交通大臣の留任が望ましいという声が強まっていて、近く、山口代表が安倍総理大臣と会談して、正式に伝える方針です。
安倍総理大臣も、太田大臣の手腕を評価しており、留任する見通しとなっています。