橋下氏再選も都構想先行きは不透明

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大阪市長選挙で当選した橋下前市長は、今後、「大阪都構想」の実現に向けた手続きを加速させたい考えですが、住民投票に必要な議決を行う大阪市議会などで大阪維新の会は過半数を確保しておらず、ほかの政党の協力を得られる見通しも立っていないことから、先行きは不透明な状況です。

大阪市長選挙で2回目の当選を果たした、橋下前市長は、選挙期間中、大阪府大阪市を統合して、再編する「大阪都構想」の内容や意義を説明し、市民の理解を求めました。
市長選挙を受けて橋下氏は、都構想の具体案をまとめる協議会の反対派のメンバーを入れ替えたうえで夏までに案をまとめ、秋ごろに住民投票を行うなど、実現に向けた手続きを加速させたい考えです。しかし、住民投票を行うには、府議会と市議会で具体案を議決して、承認することが必要で、橋下氏が代表を務める大阪維新の会は、過半数を確保していません。
維新の会の松井幹事長は、23日夜の記者会見で、「各党とどうすれば大阪のために前向きに進められるかという話し合いをしたい」と述べ、「都構想」を進めるため、各党に協力を呼びかける考えを示しました。
これに対し、市議会に議席を持つ各党のうち、自民党民主党共産党は、「都構想」に反対する姿勢を変えていないほか、これまで一定の協力関係にあった公明党も、「都構想」の議論を巡って橋下氏から批判を受けたことで、維新の会との関係が悪化していて、協力を得られる見通しは立っていません。
こうしたことから、現時点で「都構想」の先行きは不透明な状況です。