都知事選、宇都宮氏が出馬表明 「政権の暴走を止める」

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 【後藤遼太】猪瀬直樹・前東京都知事の辞職に伴う来年1月23日告示の都知事選で、日本弁護士連合会前会長の宇都宮健児氏(67)が28日、無所属で立候補する意向を表明した。昨年12月の都知事選に続き2度目の立候補となり、共産、社民両党が支援する方針だ。

 東京都文京区で市民グループが開いた講演会。宇都宮氏は「出馬の意思を固めた。安倍政権の暴走にストップをかけて、東京から国政を変える」と語った。

 特定秘密保護法の制定、原発再稼働、靖国神社参拝――。安倍政権の姿勢を批判した宇都宮氏。都が東京電力の主要株主であることから、「株主総会で柏崎刈羽原発の廃炉を提案する」と脱原発を強調した。

 主な政策は(1)貧困や格差拡大の是正(2)管理統制を強める教育行政の転換(3)福祉の充実(4)防災対策の充実をあげる。昨年の都知事選で「招致見直し」を掲げた2020年東京五輪は「予算をかけず、震災被災者が歓迎できる平和と友好の祭典にしたい」とした。

 過去の選挙から、立候補表明が遅い「後出しジャンケン」が有利と言われる都知事選。最も早い表明についてはこう述べた。「正々堂々運動を広げるしか勝つ方法はない。もうタイミングだと考えた」

 宇都宮氏は昨年の都知事選で共産、社民、未来などの支持を得て約97万票を獲得したが、次点だった。共産党や社民党は今回も支持を検討している。宇都宮氏は「政策に理解を示す全政党に支持を呼びかける」と話す。27日には民主、公明両党の国会議員事務所を訪れた。