首相の靖国参拝 各党の反応は

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安倍総理大臣は26日午前、靖国神社に参拝しました。
これについての各党の反応です。

自民

自民党の石破幹事長は記者団に対し、「けさ安倍総理大臣から『参拝する』と電話で連絡があった。6年前に参拝できなかったことは、痛恨の極みであるという安倍総理大臣の強い気持ちがあったと思う。政権発足1年という節目に、国のために殉ぜられたみ霊(御霊)に心から哀悼の意を表するという思いで、参拝を決意されたと承知している。安倍総理大臣もひたすら純粋な思いで行ったのであって、中国や韓国にもその思いを理解してもらい、冷静な対応を期待する」と述べました。

民主

民主党の大畠幹事長は、NHKの取材に対し、「安倍総理大臣はみずからの個人的な考えだけで靖国神社に参拝したのだろう。中国や韓国との関係が冷え込んでいるなかで、さらに関係に亀裂を生じさせることになるのではないか。なぜこの時期に唐突に参拝したのか、理解に苦しむ」と述べました。

維新

日本維新の会の松井幹事長は、記者団に対し、「先の大戦で亡くなった方々の、み霊(御霊)に哀悼の誠をささげるのは日本人なら、ごくごく、自然に感じることで、そうしたことはどこの国にもあると思う。先の大戦が正しいとは思っていないし、戦争を美化しようと思っているわけでもないということを、政府は各国に説明し続けるべきだ」と述べました。【公明】公明党の山口代表は、記者団に対し、「安倍総理大臣から、参拝の直前に電話をもらい、『自分の決断として参拝をする』と言われたので、『引き起こされる問題を考えると賛同できない』と伝えた。かねてから、私が、『靖国神社への参拝が、政治問題や外交問題を引き起こすので、参拝は避けたほうがいい』と繰り返し述べてきたにもかかわらず、参拝をしたことは残念だ」と述べました。そのうえで、山口氏は、「中国や韓国などのほか、国内からも批判や反発が出るだろうが、それらをある程度、予測したうえで参拝したのだろうから、安倍総理大臣自身が問題を解決する努力をする必要がある。われわれも言うべきことは言うし、国民の期待に応えて国際社会の平和と安定に寄与するのが連立政権の使命だと思うの で、その目的に向かって力を合わせるように今後とも努力していきたい」と述べました。

みんな

みんなの党の水野政策調査会長は、NHKの取材に対し、「靖国神社への参拝は、個人の信仰や宗教観の問題で、他人がよいとか悪いとか論評する話ではない。近隣諸国との外交関係への影響を含めて、個人の判断であり、論評すべきではない」と述べました。【共産】共産党の志位委員長は、記者会見で、「第1次安倍内閣で安倍総理大臣は靖国神社に参拝せず、一定の分別を働かせたが、今度はそれもかなぐり捨て、歴史に逆行する本性をあらわにした。中国、韓国との外交の行き詰まりが一層、深刻になるだけでなく、第2次世界大戦後の国際秩序に対する挑戦という点ではアメリカも含めて支持しない。いわば世界全体を敵に回す行動だ」と述べました。【結い】結いの党の柿沢政策調査会長は、NHKの取材に対し、「近隣諸国が反発することは承知のうえで、微妙な時期に参拝を行った理由を計りかねている。外交関係の波が高くなることが分かっているなかで、どうして参拝を行ったのか。安倍総理大臣は真意を説明すべきだ」と述べました。

生活

生活の党の鈴木幹事長は、NHKの取材に対し、「東アジアの中で日本が置かれている立場を考えると、この時期に総理大臣が靖国神社に参拝をすることは、大きな禍根を残すことになり、慎むべきだ。どうしても参拝したいのであれば、総理大臣を辞めて行くべきだ」と述べました。

社民

社民党又市幹事長は、NHKの取材に対し、「アジアの平和を守ろうとすれば、中国や韓国ときたんなく話し合う姿勢が必要だが、今の情勢の下で参拝すれば、相手の気持ちを逆なですることにしかならず、暴挙だ。安倍総理大臣がやろうとしていることは『積極的平和主義』ではなく、『積極的軍拡主義』だ」と述べました。