防衛計画大綱に「統合機動防衛力」

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政府与党は、防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」の基本的な考え方として、部隊の機動性を重視した「統合機動防衛力」を掲げる一方、新たに策定する「国家安全保障戦略」に「わが国と郷土を愛する心を養う」必要性を盛り込む方向で調整を進めています。

政府は、防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」や外交と防衛の基本方針「国家安全保障戦略」などの来週17日の閣議決定を目指しており、自民・公明両党の安全保障に関する作業チームは、主な論点で合意しました。
それによりますと、「防衛計画の大綱」の基本的な考え方として、民主党政権が3年前の改定で示した、機動的に部隊を派遣する「動的防衛力」について、中国の海洋進出の活発化などを踏まえ、陸海空の自衛隊の統合運用と部隊の機動性をより重視し、新たに「統合機動防衛力」を掲げるとしています。
一方、「国家安全保障戦略」では、「愛国心」の取り扱いについて、教育基本法の規定などを参考に、「わが国と郷土を愛する心を養う」必要性を明記するとしています。
また、武器の輸出を原則として禁じてきた、いわゆる「武器輸出三原則」を巡っては、厳格な審査と適切な管理を行うことで輸出を認める新たな原則を、今後、定める方針を盛り込むなどとしています。
自民・公明両党は、来週の閣議決定に向けてそれぞれ党内調整を進めることにしています。