安保法案巡り与野党の攻防激化

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安保法案巡り与野党の攻防激化

9月5日 6時27分

安全保障関連法案を巡って、自民・公明両党が、今月半ばに採決し成立させたい考えなのに対し、民主党などは、徹底した審議を求めるとともに、安倍内閣に対する不信任決議案の提出も検討していて、与野党の攻防が激しくなっています。
今月27日の今の国会の会期末まで残り3週間余りとなるなか、安倍総理大臣は4日夜に谷垣幹事長と会談し、安全保障関連法案の採決時期を巡って協議しました。
このなかで、安倍総理大臣は「法案の採決には、できるだけゆとりも欲しいし、あまりギリギリになるのはよくない」と述べ、審議が尽くされしだい速やかに、参議院で採決を目指す方針を確認しました。
与党側は、参議院の特別委員会で来週8日に参考人質疑を行ったあと、中央公聴会を開催するなど、法案の採決に向けた環境を整えたうえで、今月半ばに採決し成立させたい考えです。
これに対し、民主党維新の党など野党6党の党首らが4日に会談し、法案を強引に採決するのは認められないという認識で一致し、民主党の岡田代表は「政府の答弁が混乱しているのは、誰の目にも明らかだ」と述べました。
民主党などは今後、自衛隊トップの河野統合幕僚長が、去年12月、アメリカ陸軍トップとの会談で、安全保障法制の整備について、「与党の勝利により、来年夏までには終了するものと考えている」と発言したとする文書などを巡って追及を強めるとともに、参議院の特別委員会で、地方公聴会や、安倍総理大臣に出席を求めて集中審議を開催するなど、徹底した審議を求める方針です。
さらに、民主党などは「与党が、法案の強行採決に踏み切るのであれば、安倍内閣に対する不信任決議案を提出することも検討する」としていて、与野党の攻防が激しくなっています。