大阪市議会がカジノ予算大減額 橋下氏「引退」の影響?

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 大阪市議会は10日、橋下徹市長(大阪維新の会代表)が提案していた補正予算案のうち、IR(カジノを含む統合型リゾート)の調査費7600万円を3千万円に減額修正し、可決した。府は市への半額補助を見送る。橋下氏の政界引退後の誘致方針が見えないこともあり、議会側からブレーキがかかった格好だ。

 橋下氏と大阪府松井一郎知事は昨年4月、2020年開業を目標に大阪市此花区の人工島「夢洲(ゆめしま)」を誘致候補地に決定。市は今回の補正予算案で、IR誘致による波及効果や鉄道整備など交通アクセス検討の調査費で7600万円を計上。府も同時にその半額の3800万円を補助する補正予算案を出していた。

 だが、IRの整備を促す法案(カジノ解禁法案)が国会で審議入りしておらず、市議会では「予算確保は法案成立後でよいのではないか」(公明市議)などの慎重論が続出。IRを都構想実現後の成長戦略の柱に掲げてきた橋下氏の政界引退表明で、先行きが見えない点も大きく影響した。自民党の市議は「11月に予定される知事・大阪市長ダブル選の結果が出るまで、推進にも反対にも大きくかじを切れない」と話す。