橋下大阪市長が辞職届け出 3月中に出直し選実施へ

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 大阪市橋下徹市長(44)=大阪維新の会代表=は7日、市議会の木下吉信議長に辞職を届け出た。3月中に行われる出直し市長選に立候補し、来年4月の実現を目指す大阪都構想に向けた議論を前へ進めるため、民意を問う考えだ。

 橋下氏は7日午前、辞職届の提出に先立ち、市役所で記者団に「都構想の設計図を有権者に示すために、今回、選挙をやる。ダメだというなら落としてくれればいい」と語った。市選挙管理委員会は8日に選挙日程を協議する。「3月2日告示、16日投開票」か、「3月9日告示、23日投開票」となる見通し。

 市議会は14日の本会議で辞職届への対応を協議するが、公明、自民、民主系の3会派は「出直し選挙に大義はない。市長の役割を全うすべきだ」として不同意の方向で調整している。議会の同意を得られなければ、地方自治法に基づき27日に自動失職するまで市長職にとどまることになる。

 自民、公明、民主の各党は独自候補の擁立を見送る方針。共産党は擁立を検討し、調整を続けている。

 大阪都構想では、大阪市の広域行政の権限を大阪府に移して「大阪都」とし、大阪市を廃止して複数の特別区に分割する。府と市の代表が法定協議会を立ち上げ、制度設計を進めているが、維新以外の各党には大阪市が廃止されることへの抵抗感がある。

 今年1月末の法定協で、橋下氏は大阪市特別区に分ける4種類の区割り案を1案に絞り込みたいと提案したが、自民、公明、民主、共産の各党が「さらに議論が必要」と反対した。橋下氏は再選された場合、区割りを含む制度案を夏までにまとめる考えを示している。10月に住民投票を実施し、来年4月の新制度移行を目指す。