「民主主義のコスト、当たり前」橋下市長の辞任会見要旨

参照元 「民主主義のコスト、当たり前」橋下市長の辞任会見要旨

 大阪市橋下徹市長の3日の記者会見の要旨は次の通り。

 「大阪都構想」にはとてつもない設計図、工程表、説明書が必要だ。いよいよ今年の夏に設計図を完成させるという状況になってきたときに、大阪維新の会以外の政党から進め方についてストップをかけられた。四つの案で議論しているが、一つの案に議論を集中したいと思っていたが、議会は「四つのままで議論しろ」と。このままでは5年かかっても案をまとめることはできない。

 法定協議会、議員の意思表示に反して一つの案に絞った設計図づくりを進めようと思えば、今回の(出直し)市長選で市民の後押しを受けなければならない。大義を得る必要がある。

 都構想について設計図が完成していないのだから今、ここで賛成、反対を決めるのは時期尚早。今回の選挙で「都構想を認めて下さい」というつもりはない。設計図を夏までにつくらせてもらいたい。

 ――各党には対立候補を立てない動きもある

 反対しているなら立てないとおかしいんじゃないか。法定協で反対したなら、しっかり選挙で反対してほしい。僕のクビを取ればいい。そうしたらもう都構想の議論は終わる。

 ――(橋下氏が)公明党を批判している。今後の協議は難しくなるのでは

 公明党も法定協で(絞り込み反対の)意思表示をしたのは、それなりの覚悟を持って判断したと思う。話し合いで何でも物事が進む世界ではない。もちろん、今後の協議は否定しないが。公明党への怒りで選挙をやるわけではない。

 ――市長選には5億〜6億円かかる。税金の無駄遣いとの指摘もある

 選挙なんてものは民主主義のコストとして当たり前。二重行政で半端じゃない税金の無駄遣いが行われてきたし、今までの都構想の協議に莫大(ばくだい)な経費と労力がかかっている。1案でもいいから仕上げて、住民に見せよう。当たり前ではないか。

 ――市長辞職の国政への影響は

 知らない。政党なんて組織なんだから組織で頑張った方がいい。日本維新の会の原点は大阪維新の会大阪維新の会の原点は大阪都構想。ここが崩れたら、僕自体の存在意義がないし、存在意義がない政治家が政党の代表になっていても意味がない。